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髪が生える仕組みを細胞レベルで解説!育毛剤の効果とは

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2018.01.24

段々と分かってきた育毛対策

いまだ研究途上の分野

頭髪というのは実に複雑な工程を経て成長します。実のところ完全に仕組みが解明されているわけではありません。毛生え薬を発明したらノーベル賞を取れるという話はあながち冗談でもなかったりします。

ですが日々研究は進歩しており、次第に頭髪がどう成長しどういった対策をとれば良いのかが解明されつつある状況です。まずは頭髪の成長の仕組みから見ていきましょう。

頭髪は細胞分裂の結果

細胞レベルで1本の頭髪について見てみると、その根本には「毛乳頭」という細胞が存在し、毛乳頭の周囲には「毛母細胞」があります。毛乳頭を毛母細胞が取り囲んでいるという形です。

そしてどのように毛が成長するのかというと、毛乳頭が「栄養」と、分裂せよという「指令」を毛母細胞へと送り込み、それを受けた毛母細胞が「了解」とでもいうように自己を分裂させていきます。

すると黒々とした毛母細胞は分裂によってどんどん垂直に伸びていき、やがて毛穴を通して表皮へと到達するのです。この毛母細胞が分裂したものこそが私達が目で見ている頭髪なのです。

育毛剤の効果

育毛剤はこうした頭髪の成長を支えるための製品です。天然成分や化学成分を含み、頭髪が成長できるよう頭皮の状態を改善・維持してくれます。例えば皮脂の多い方の場合、毛穴が皮脂で塞がってしまうことで毛母細胞がいくら分裂しても表に出られない場合があるのですが、育毛剤によって皮脂を除去すればこの状況は改善されるわけです。

また、皮脂が少ない乾燥肌の方は頭皮が荒れやすく、これも毛の成長を阻害してしまう原因のひとつとなりますが、乾燥肌用の育毛剤も存在するのでそれを使えばやはり状況を改善することはできます。

また、頭皮の状況を改善することで抜け毛予防にも役立ちます。抜け毛予防にとって大事なのは頭皮を健康に保つことなので、育毛剤はきちんとその効果を発揮してくれるでしょう。毛の成長を妨げないことも重要ですが、同時に抜け毛予防も期待できる製品が育毛剤となります。

育毛剤はこのように、頭皮の表面の状態を改善するためのものが多いのですが、中にはもっと毛穴深くに影響を与えるものも存在しているのです。

限られた育毛剤に配合された成分

ある育毛剤には「ミノキシジル」という成分が配合されています。これはもともと高血圧の患者へ投与する血管拡張薬として開発された成分で、のちに発毛効果が認められたため育毛分野でも利用されるようになりました。医薬品なので主にAGAクリニックで処方されていますが、育毛剤の中にはミノキシジルを配合したものも存在しています。

ミノキシジルがなぜ発毛効果を有しているのかは明確にはされていませんが、血管拡張作用が効果的であると推測されています。先の話に戻りますが、毛の成長には毛乳頭から毛母細胞へ栄養と発毛指令が出されることが不可欠です。このとき、毛乳頭はどこから栄養を得ているかというと、それは毛乳頭の下部に存在する血管となります。血管から毛乳頭を通し栄養を毛母細胞へ受け渡しているのです。

血管は血流が遅ければ遅いほど栄養を運ぶ力が弱くなりますが、もし血管が拡張されればそれだけ血流は流れやすくなります。ということは血管を拡張しさえすれば毛乳頭へ栄養が十分に行き渡るということになるのです。ミノキシジルは先述したように血管を拡張する効果をもっているので、毛乳頭への血流による栄養補給の状況を改善する成分といえるでしょう。

ただ血管を拡張するという強い効果をもたらす薬品なので副作用も存在しています。副作用として代表的なものは、かゆみです。血管を拡張することにより血流が増加し周辺の神経を刺激してしまい、塗布した周辺の部位がかゆくなってしまいます。また大量に体に取り入れてしまうと低血圧になる可能性もあるので、適量を使うようにしましょう。副作用は怖いものなので把握しておくことは大事なことです。

原因がAGAだった場合

薄毛の原因にはさまざまなものがあり、育毛剤では頭皮の健康由来の薄毛を改善することができます。ですが20代から薄毛になる場合、遺伝的な要因があるのかもしれません。その場合はAGA(男性型脱毛症)というものに分類されてしまい、解決することは難しくなります。

AGAは男性ホルモンの「テストステロン」を由来とする症状です。20代で薄毛になる方はこのAGAを疑うと良いかもしれません。AGAの方は遺伝的に「2型5αリダクターゼ」という還元酵素なる物質が多く、これはテストステロンを「ジヒドロテストステロン」というものに変化させてしまいます。

そしてジヒドロテストステロンは脱毛指令を毛乳頭の受容体に送り込み、結果として頭髪が生えにくくなってしまうのです。特に2型5αリダクターゼは前頭部ないし頭頂部で分泌されるので、これらの部位が薄い場合はAGAの疑いがあります。2型αリダクターゼの分泌量は遺伝に依存しているので、若い20代から症状が出てもおかしくありません。

AGAには専門の治療機関であるAGAクリニックが存在します。そこでは医師が効果の強い医薬品を処方してくれるので、通ってみるのも良いかもしれません。先述したミノキシジルや、AGA対策に効果があるとされるプロペシアといった薬を処方してくれるでしょう。

ただこれらの薬には副作用もあるので、服用前に確認しておくべきです。特にプロペシアに含まれる「フィナステリド」という成分には、生殖機能の低下や発ガン性リスク、また胎児の生殖器官が奇形になる恐れもあります。リスクを確認したうえで服用するかどうかを決断しましょう。

日常的な育毛対策

血流を正常にしよう

頭髪は毛乳頭から毛母細胞へ栄養と指令が下ることで、順調に分裂していくことができます。つまり育毛対策とは、この「毛母細胞の分裂をいかに正常化するか」ということを目指すものなのです。ということは血流を改善することが頭髪の成長過程に良い影響を与えると言えます。

血は何のために流れるかというと、全身に酸素を供給したり、栄養を運んだりするために流れています。体の各器官に必要なありとあらゆる材料を絶えず供給しています。

あまり材料が必要でなければ血流は穏やかになり、より材料を必要とする場合にはより早い血流となるのです。そのため頭皮の血流改善をするには、運動をすることが重要となります。

運動はもっとも手軽な血流改善方法であり、思いつけばすぐにでもできる健康的な方法です。例えばランニングや水泳といった全身運動は当然頭皮の血流も改善してくれるでしょう。もしこうした運動を習慣化することができれば、育毛対策のみならず健康対策にもなるはずです。

シャンプーの加減に注意

もっとも身近な頭皮ケアは、なんといってもシャンプーです。ですがこのシャンプーには刺激の強い成分も配合されているので、洗いすぎると乾燥を招き、頭皮の状況を悪化させてしまうこともあります。さっぱりするのでついシャンプーし過ぎてしまう人は回数を抑えた方が良いでしょう。

また、極端な決断としてシャンプーをまったくしない、というのも悪影響をもたらします。シャンプーを一切しないと頭皮に皮脂が残るようになり毛の成長を妨げる可能性があります。自分だけの適量を見極めてシャンプーをすると良いでしょう。

育毛剤は適量を使うこと

頭皮状況の改善が期待できる育毛剤ですが、きちんと適量を守りましょう。使うと爽快なのでクセになってしまうかもしれませんが、過剰な使用は禁物です。さまざまな成分が配合されているので、大量に使用することで製品が期待している効果を発揮できなくなる可能性もあります。それどころか頭皮の健康を損なう結果になってもおかしくないので、適量を守り使っていきましょう。

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