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成分を知れば効果が見えてくる!徹底的に育毛剤の2つの成分を解説

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2018.01.24

さまざまな成分が配合された育毛剤

一見しただけでは分からない効能

育毛剤にはさまざまな種類が存在し、配合されている成分も色々です。天然成分由来のものや化学的な物質まであらゆるものが含まれているのですが、一見してその効果が分かるものは少ないものです。

例えば「L-グルタミン酸」という表記があってもそれが何をしてくれるのか予想もつかないのが普通といえます。また「トウガラシエキス」といった馴染みのありそうな成分でさえ、頭皮にどのような作用をどのようにしてもたらすのか疑問が湧くものです。

成分を知れば自分に合った育毛剤が分かる

薄毛には色々なタイプがあります。皮脂が過剰に分泌されることで発毛が阻害されたり、逆に乾燥肌のため表皮の角質層が固くなり髪が成長しづらいケースも考えられるわけです。

また男性型脱毛症のAGAは20代から発症することもあります。そして育毛剤の成分は薄毛のタイプによって使い分ける必要があります。例えば乾燥肌の方には保湿成分が重要となりますし、皮脂が過剰な方には皮脂を除去する成分を配合した育毛剤を使った方が良い、といった具合です。今回は育毛剤の成分がどのような働きをしているのか具体的にふたつほど見ていきましょう。

血行促進を促す代表的な成分

トウガラシエキス

トウガラシエキスはその名の通りトウガラシを原料としたエキスです。トウガラシにはカプサイシンと呼ばれる成分が含まれており、これは経口摂取することで辛味をもたらします。

カプサイシンというのは実はアルカロイド(植物毒)の一種で、外敵から身を守るためにトウガラシが生み出したと考えられている成分です。もちろん毒といっても使いようによっては薬になるので、過剰に恐れる心配はありません。では次にどうやって体に取り込まれていくかを解説していきます。

私達の細胞は強固な細胞膜によって覆われていて、多くの物質を跳ね除けるような作りになっています。ですが中にはイオンチャネルと呼ばれる出入り口を通して通過する物質も存在するのです。

いわば特定の物質に対してのみ細胞膜が通行許可を出しているような形となります。中でもTRPV-1というイオンチャネルを通してカルシウムイオンやナトリウムイオンなどが出入りしているわけですが、カプサイシンはこのTRPV-1を活性化する物質なのです。

TRPV-1受容体は酸や熱、それからカプサイシンなどによって刺激を受けると灼熱痛を引き起こします。より具体的に述べるなら、TRPV-1受容体が活性化することでより多くのナトリウムイオンが入り込み神経が興奮するという形です。

なお近年では別のイオンチャネルであるアノクタミン1の活性化を誘発することで神経の興奮を引き起こし、灼熱痛を発生させているという研究結果も発表されています。

灼熱痛により体は熱を感じるようになります。実はカプサイシンを摂取したからといって体温が実際に上昇するわけではなく、神経の興奮により体温が上昇していると錯覚しているだけなのです。

そうなると体は体温を下げようと頑張ります。汗を出し、より熱が冷めるよう血流を増加させ、一刻も早く熱を外に追い出さなければいけません。そうして私達の体は血行が良くなるわけです。

トウガラシエキスがどうして血行促進に効果があるのかというと、それはカプサイシンの働きによるものなのでした。体温が上昇しているという錯覚を元にした血流促進効果という少し複雑な過程を経ていますが、ともかくこうして頭皮の血流は良いものになると期待できるわけです。

頭皮の保湿を促す代表的な成分

 

 

L-グルタミン酸

L-グルタミン酸とはいわゆる味の素です。アミノ酸の一種ですが人体には非必須となっており、体内で作ることができるため特に摂取の必要はありません。なお頭についている「L」というのは生物学における「DL表記」におけるL体を意味しています。

L-グルタミン酸のほかにD-グルタミン酸という物質も存在し、同じ構造をしているにも関わらず左右が非対称な形になっているという関係にあります。両者は似ているのですが、生体内では異なる働きをするのです。L-グルタミン酸はうま味を感じさせてくれますが、D-グルタミン酸は無味となります。

少し育毛剤から話はそれますが、なぜL-グルタミン酸がうま味を感じさせてくれるかというと、それは舌にL-グルタミン酸を受け入れる受容体が存在するからです。

この受容体にピタッとはまるとうま味を感じることができるということ。また同じ分子構造でありながら、対照的な構造をしているD-グルタミン酸を受け入れる受容体は舌に存在しないので無味というわけです。

そんなL-グルタミン酸は体内の神経伝達物質として働き、アンモニアを解毒するなどの有用な働きをしてくれます。一方、肌の表層にある角質層では保湿をしてくれるという働きもしてくれるのです。人間にとって非常に身近なアミノ酸といえるでしょう。

これだけ近しい物質ということは、副作用の危険が少ないということを示しています。脳から皮膚まで体中で利用しているL-グルタミン酸なので安全性は高いのです。

またL-グルタミン酸から作られる物質としてピロリドンカルボン酸ナトリウムという物質も存在し、これも保湿成分として使われることがあります。この物質はL-グルタミン酸よりも効果が高いと期待されているので、肌を保湿したい方にとって注目したい成分です。表記としては「PCA-Na」とされる場合もあります。

それから実はL-グルタミン酸だけでなくD-グルタミン酸の研究も進められています。D体のアミノ酸というのはあまり生体内で利用されることはないと思われていたのですが、実は存在したのです。

D-グルタミン酸は幼児の頃にもっとも多く、年齢を重ねるうちに減少していきます。その効果は肌の角質層を守るというもので、水分の蒸発を防いでくれるとのこと。これからD体のアミノ酸の研究が活発になっていけば育毛剤にもD-グルタミン酸を利用したものが出てくるかもしれません。

成分から考える原因に見合った育毛剤選び

まずは薄毛の原因を特定しよう

冒頭で述べたように、薄毛の原因には色々なものがあり原因もそれぞれです。そしてトウガラシエキスとL-グルタミン酸はしっかりとした順序を経てそれぞれ働いていきます。ということは薄毛の原因をしっかりと見定めればおのずと選ぶべき育毛剤が見えてくるのです。

20代の薄毛は別アプローチが必要な可能性あり

20代で薄毛になる場合は遺伝的なAGAの可能性があります。その場合は男性ホルモンや男性ホルモンを変質させる還元酵素へのアプローチが必要になるでしょう。AGAクリニックへと通い、処方された医薬品を服用することが効果的です。

ただし医薬品は副作用の影響が強く、安全と断言することはできません。もし副作用が心配なら、天然成分由来の育毛剤を試してみるのも良いでしょう。AGAに有効な天然成分として注目されているものは、例えばノコギリヤシエキス・オウゴンエキス・ヒオウギエキスなどがあります。

抜け毛予防成分にも注目

私達の体毛はそれぞれのサイクルに従って生え変わるのですが、炎症などのトラブルが起きると抜け毛となってしまいます。これを阻止するためには炎症を鎮める抜け毛予防の成分が配合されているかどうか確認するのも重要なことです。炎症由来の抜け毛予防成分としてはシナノキエキスやローズマリーエキスを始めとしてさまざまなものがあるのでチェックしてみてください。

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